全真言宗青年連盟第39回結集 須磨寺中山寺大会 報告
2018.12.09 update 平成30年11月29日・30日の2日間、大本山中山寺・大本山須磨寺の両山を会場とし、全真言宗青年連盟第39回結集 須磨寺中山寺大会「慈眼」が開催されました。今回の結集は、両本山の御本尊様が観世音菩薩様であることから、観音経の一節「慈眼視衆生」より「慈眼」を大会テーマに掲げられました。我々真言青年僧侶が現代社会の多くの問題に対して向き合う時、利他行を修めるうえで、必要不可欠である慈悲の心を今一度堅固なものとし、まさに「慈眼」を具える一助となる大会にしたいという、大会実行委員長の想いが込められています。
1日目には、大本山中山寺本堂において記念法会を厳修いたしました。
本年は、日本全国各地で度重なる激甚災害が起こりました。
被災地の復興と鎮魂、世界平和、人々の心の救済を願い、真言宗各会派青年僧侶約200名が祈りを捧げました。
全真言宗青年連盟須方理事長が表白文を奉読し、法会を通して「慈悲の心」を再確認することができました。
2日目は大本山須磨寺青葉殿において、講師に書家の金澤泰子先生と金澤翔子先生の2人をお迎えして講演が行われました。
会場には、金澤翔子先生の作品が六点展示されました。
まず、講演の最初には、金澤翔子先生による、席上揮毫が行われました。
「共に生きる」
という書を、大きな筆を両手で持ちながら、力強く揮毫されました。
目の前で揮毫された書に、会場は感動で包まれました。
続いて、金澤泰子先生が、娘さんである翔子先生と共に歩んでこられた道のりをお話下さいました。
40代でやっと授かった子どもがダウン症という障害を抱えていたことで、
最初は天を恨んだともおっしゃっておられました。
しかし、毎日一瞬一瞬を一生懸命に、そして幸せいっぱいに生きていく我が子を見て、
多くのことを教えられたとお話されていました。
泰子先生の翔子先生に対する眼差し、
翔子先生の泰子先生に対する眼差し、
それは、「慈眼」そのものであるように感じました。
なぜ翔子先生の書は、人に涙させるほどの感動を与えるのか。
お話をきいてその理由が分かったような気がいたしました。
お話の最後には、翔子先生のマイケルジャクソンのダンスパフォーマンスがあり、
温かい雰囲気の中、閉式となりました。
2日間にわたる結集を通して、我々真言青年僧侶に求められている慈悲の心と利他行の実践、その大切さをより深く学ばせていただきました。今結集で学んだことを糧にし、現代に生きる青年僧として、自ら行動に移せるように精進して参りたいと思います。
最後になりましたが、本結集の開催に際しまして、ご後援賜りました真言宗各派総大本山会、真言宗布教連盟、ご協賛ご協力賜りました各山の諸大徳各位、並びに関係機関の皆様に心より御礼を申し上げまして、ご報告とさせて頂きます。
全真言宗青年連盟 広報委員長
小池陽人
















