全真言宗青年連盟では、一年間を通して様々な活動を行っています。結集大会の告知ならびにご報告や、プロジェクトについての詳細などを掲載しております。
下記より、年度別にご覧いただけます。

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防災フォーラム ご報告

2021.04.23 update 全真言宗青年連盟 防災フォーラム 〜個人の想いから集団の力へ 災害を経て考える〜
開催日:令和3年3月9日(火)
開催方法:Zoomアプリ使用 オンライン研修会

災害救援事務局長 髙野光泰

あの『東日本大震災』から、本年の3月11日でちょうど10年の時が経過を致しました。10年が経過しても尚、復興は道半ばであり、被災をされた方々の心の傷を癒すには十分な時間とは言えません。しかし、この十分な時間とは言えない10年の間に、わが国では東日本大震災後も毎年の様に自然災害に見舞われて参りました。

今年度だけを見ましても、『令和2年7月豪雨』や、各地での台風・豪雪の被害、今年の2月13日には福島県・宮城県で最大震度6強を観測する地震が起こる等、多くの自然災害が発生をしております。

自然の営みの中で生かされている私たちにとって、自然の営みそのモノである自然災害は今後も向き合いながら生きていくほかありません。そこで、いつ発生するかわからない『まさか』の事態に向き合うべく、令和3年3月9日、全真言宗青年連盟防災フォーラム(オンライン)を開催致しました。

まず、前半では3名の講師に講義を頂きました。

講義①では、千葉県鋸南町の極楽寺ご住職 伊藤尚徳先生より、一昨年千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号、台風19号災害の際の当日からの状況、またどのようにして地域の方と協力し復興活動を行われたのかお話を頂きました。

講義②では、千葉県館山市にあるNPO法人おせっ会の代表者を務め、同じく一昨年の台風15号、台風19号災害の際、館山市富崎地区に於いてボランティア活動をされていた八代健正先生より、活動に至った経緯や活動中の有難かった事や課題点を通して、ある一個人であるお坊さんの動きから、統率の取れた「お坊さんチーム」がボランティアに加わり大きな力となった事をお話頂きました。

講義③では、社会福祉法人全国社会福祉協議会の小川耕平先生より、そもそも社会福祉協議会とはどういった組織なのか、社会福祉協議会が災害ボランティアセンターの設置運営に関わるようになった経緯や現在の取り組み、ボランティアへの参加方法等を中心にお話を頂きました。

休憩を挟み、後半では前半に講師をお勤め頂いた伊藤先生、八代先生、小川先生をパネラーに迎え、全真言宗青年連盟 渡辺宥智事務局員をコーディネーターとしたパネルディスカッションを行いました。前半の講義でお話頂いた内容を踏まえつつ深掘りし、事前に参加者から寄せられた質問を織り交ぜながら、それぞれお寺の目線や地域の目線、災害全般に携わる目線でディスカッションが行われました。予定の時間を超過する程、多くの話を聞く事ができ、無事終了となりました。

本防災フォーラムが、ご参加頂きました皆様にとって、いつ起こるかわからない『まさか』の事態に向き合う為の一助となれば幸甚です。

最後になりましたが、当フォーラムは全真言宗青年連盟としては初の完全オンラインによる事業であり、ご参加頂いた皆様にも多々ご不便、ご迷惑をお掛け致しました事、ここにお詫び申し上げます。また、当フォーラム開催にあたりご協力を頂いた多くの方々に衷心より御礼申し上げます。